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出版物のご案内

経営に生かす易経

発売:令和2年7月7日(6月20日予約開始)

出版社:致知出版社

定 価:1,800円+税

経営に生かす易経

東洋古典最古の書物といわれ、四書五経の一つにも数えられる『易経』。
時代や環境が変化していく中で起こる、あらゆる出来事の解決策になる知恵が記され、孔子や孫子をはじめ、多くのリーダーたちがバイブルとしてきました。
帝王学の書ともいわれる『易経』を、約半世紀にわたり学び続けてきた著者は、易経研究家として難解な教えをわかりやすく現代に蘇らせてきました。
定期的に開催される易経講座には、毎回満席でキャンセル待ちが出るほどの人気ぶり。
これまでに約40年、10万人以上に『易経』の教えを説き続けています。
本書では、『易経』とはいかなる書物かということに始まり、その教えの中でも特に経営の指針となる二つの卦を丁寧に解説。
「時流に乗るものは時流によって滅びる」
「君子の徳を身につける」
「困難を乗り越える方法」
「企業経営の本質は陰の力を生じさせること」
……などなど、経営者として激動の時代を生き抜くための羅針盤となる教えを凝縮。約五千年前の中国で生まれた書物である『易経』の教えを、現代の事例や会社経営で起こりうる問題に引き寄せながらひもとく本書は、まさに「経営者のための『易経 超入門講座』」とも言えるでしょう。
『経営に生かす易経』は、読み応え抜群の352ページ。初めて『易経』に触れる方はもちろん、さらに学びを深めたい方にもおすすめの一冊です。

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「人生に生かす易経」も好評発売中。ぜひご覧ください。

■潜龍の時代 「確乎不抜の志を打ち立てる」【2020.06.26致知出版メルマガより】

「(初九)潜龍、用いることなかれ。象に曰く、潜龍用いることなかれとは、陽にして下に在ればなり」
(訳)潜龍を世に用いてはならない。

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潜龍用いることなかれ
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すでに述べてきたように、易経にはその時の解決策が時中として書かれています。将来、飛龍として活躍する龍も、冬の時代の潜龍から始まります。その時中は「潜龍用いることなかれ」です。

「用いることなかれ」とは、冬の時には何もしてはいけないという意味でもあります。冬に種を蒔いてはならないし、この時には、ひたすら豊かな土壌づくりをすること、種を仕込んで準備することです。
実際に「潜龍用いることなかれ」とはどのようなことかといえば、経営者が人を雇う時に、若くて可能性があってもすぐに用いてはなりません。たとえ実力を備えていたとしても、潜龍の段階にある人ならば用いてはいけないというのです。過去にどのようにお世話になった人から頼まれたとしても、預かるのはいいが、用いてはならないのです。
それはなぜかといえば、将来見事に飛龍になる人物かもしれないけれど、時を間違えたがために使い物にならなくなってしまう恐れがあるからです。無理に即戦力を求めてはならず、いたずらに早成することを求めてはいけません。

たとえば植物の根が育っていない状態と同じです。根が育っていない状態で、土の上にどんどん成長していくとやがてその重みに耐えかねて倒れてしまうでしょう。根を伸ばしていくにはしっかりした土壌がなければなりません。したがって潜龍にある人は、用いるのではなく、成長する環境を整えていくことが大切なのです。

私たちが潜龍である場合、たとえ自分が成長する龍であると思っていても、傍からはまったく何者でもないものに見えます。将来性があるなどとは見られないし、場合によっては無視されたり、否定されたりすることもあります。
それでも認めてもらおうと焦って、冬であるにもかかわらずつい種を蒔く癖のある人がいます。失敗するにもかかわらず、何度も同じ過ちを繰り返す人はそれを「努力」と称して自己正当化します。しかしそれは努力ではなく大自然の法則から外れたことをしているにすぎません。

潜龍の時は時間がかかるということ、長い冬の中でじっくりと土壌を育てること、土の中に深く根を張っていくというイメージを持ってみてください。
焦ってはならないというのが潜龍の時代に対処する一番大切なポイントになります。

■クレームの電話の吉と凶とを分けるもの

企業活動にたとえてみれば、一本のクレームの電話があったとすると、これは一つの兆しなのです。
その後の三、四回までのクレームの電話は吉でもなく凶でもありません。
この段階ではまだ吉か凶かはわからず、易経にはそれは「小疵(しょうし)」と書かれていて、小さな傷にすぎないというのです。
吉と凶を分けるのはクレームの電話があった際の、企業の姿勢、すなわち「悔か吝か」で決まるのです。
たとえば、材料の牛乳や卵の残り物を捨てるのはもったいないからといって、三日間ぐらい賞味期限を延ばし、その分の経費を節約して儲けようとする食品会社があったとします。そこに消費者から腹をこわしたというクレームの電話が来た時には、その原因はすでに企業側は知っていることで、これが公になったらクレームどころではなくスキャンダルになります。そのスキャンダルによって社会問題となり、企業倫理や企業体質が問われて老舗でさえも潰れてしまうかもしれません。
クレームもなく儲かっている間は不正をなかなか止めることができません。
しかし観る力のある人は、数本のクレーム電話が来た時に原因に思い当たり、ゾッとして身体も心も震えます。しかし観る力のない人は「腹をこわしたといっても、死ぬわけではないのだから」と軽い判断をして、クレーム処理ばかりを指示するだけになってしまいます。

その兆しを観る力のある人は、クレームという天の声が恐ろしくなり、怯えて後悔します。それを易経では「悔(かい)」といいます。やってはいけないことをやってしまったという後悔は、このままでは会社が崩壊しかねないので、今までのやり方を改めようと すぐにシステムを変えるように動きます。
後悔して改めると「吉」に向かいます。しかしすぐに「吉」という結果が得られないところに難しさがあります。これまで不正で経費を節約していたものを改めるのですから、あらたな経費がかかってしまうし、新しくシステムを導入しようとすればその分の投資が必要になります。また社員の教育が必要ですし、その他にもいろいろと手を打たなければなりません。
要するにお金がかかることが多いし、手間暇がかかります。すると今までの利益が減ってしまうことになるので、しばらくは吉に転じているとは見えにくい期間が続きます。
実はこれが膿出しの期間です。今までの膿を全部出し切ると、「窮まれば変ず」となって企業の地道な努力が実り、変化し始めるのです。それが底力となり、「あの会社はよくなった」とか「味もサービスもよくなった」という声が聞かれるようになります。ゆるぎない信用を、従来よりも得ることになっていきます。
自動車でも時々リコール問題があります。リコールにはお金がかかりますが、それを惜しんで隠蔽してしまうと、後々に大きな問題となって取り返しがつかないことにもなります。しかし誠実にリコールをすれば、もっと大きな信用が回復することになるでしょう。 とことん膿を出し切ると「窮まれば変ず」となり、ここから吉になっていきます。

■目 次

第1章 易経に学ぶ人生の智慧
    ――中国古典としての易経
第2章 乾為天 天の法則
    ――龍の物語に学ぶリーダーの条件
第3章 坤為地 地の法則
    ――大地と牝馬に学ぶ大自然の智慧
第4章 「陰陽」の原理原則
    ――冬の時代は積極的に備える
第5章 人生の智慧としての易経
    ――天水訟 地水師 天雷无妄 風火

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