今日の午後は岐阜で講演、夜は会食です。
易経一日一言、昨日は書けなかったので、2日分です。
★10月22日の一日一言~『易経一日一言』(致知出版社)より
☆問題の処理
山上に火あるは旅なり。
君子もって明かに慎んで刑を用いて獄(ごく)を留めず。
(火山旅)
火山旅は、山に山焼きの火があり、それが一箇所に止まらず、
次々に移っていくことから、「旅(りょ)」という卦名(かめい)がついている。
そこから、君子は民が犯した罪を明察し、慎重に刑罰を用いて、
牢屋に長く留めないようにせよと教える。
また、これは物事を一箇所に留めずに明察・慎重に進めよという意味でもあり、
問題を明解に処理し、未処理のまま留めて置かないことを説いている。
★10月23日の一日一言~『易経一日一言』(致知出版社)より
☆盈(えい)を虧(か)きて謙(けん)に益(ま)す
天道は下済(かせい)して光明なり。地道は卑(ひく)くして上行す。
天道は盈(えい)を虧(か)きて謙に益(ま)し、
地道は盈を変じて謙に流(し)き、
鬼神は盈を害して謙に福(さいわ)いし、
人道は盈を悪(にく)みて謙を好む。
謙は尊くして光り、卑(ひ)くけれども踰(こ)ゆべからず。
君子の終りなり。 (地山謙)
易経は謙虚、謙譲、謙遜の精神を最高の徳とする。
低く謙(へりくだ)るものこそが、最も高みに至るといっている。
天は日差しや雨を地に降らせ、大地はそれを受けて、万物を育成し、
また天に上昇させて還元する。
大地はもとから低く、高い天でさえ低く謙(へりくだ)る。
また天は満ちたもの(盈)を欠けさせ、
欠けたもの(謙)を満ちるようにする。
地は山を谷に変え、また谷を山にする。
「鬼神は邪(じゃ)なし」という言葉があるが、
鬼神は慢心を嫌い、謙(へりくだ)る者に幸いを運ぶ。
人は、たとえ成功者であっても高慢であれば嫌い、
謙虚な人には惹(ひ)かれて手を貸したいと思う。
身分が低かろうと、謙虚に生きる人を誰も蔑(さげす)みはしない。
謙虚な態度を終わりまで貫いて崩さない。それが君子である。
「謙」の徳は終わりを飾るものである。
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