四国へ/分限を守る~帝王学の書~5日間分の易経一日一言

作成日:2011年1月20日

今日から日曜日まで四国へ。
大雪が昨日だったら行けないところだった…
1日ずれてて助かった!
今日は高知で講演、懇親会。
明日からは道後温泉・こんぴら温泉でのんびり、ゆったりちょき大笑い
23日(日)が香川で講演、懇親会。終了後は名古屋へ
今日の「易経一日一言」は5日間分です。
~帝王学の書~1月19日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆公に立って行なう 1.☆
同人(どうじん)野(や)においてす。
                (天火同人)

「同人」は同人誌の「同人」の語源で、
人と心を一つにし、多数が協力すること。
それにより、ひとつの大きな志を達成できる。
「野(や)」には多くの意味がある。
「朝野(ちょうや)」といえば朝廷・政府と民間。
他にも、野原、隠し立てのない公の場、
日常から遠く離れた場所、世界の果て、などの意味がある。
 
志を成し遂げるため、人と協同して行おうとする時は、
自分の日常領域から出て、
公平の場である「野(や)」に立たなければならないと教えている言葉である。
~帝王学の書~1月20日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆公に立って行なう 2.☆
同人宗(そう)においてす。
吝(りん)なり。
         (天火同人)

人と志を同じくして協力し合い、一つの物事を為すためには、
公の場に立って行わなくてはいけない。
公でオープンな場ではなく、
身びいきや、同族以外を顧みない偏狭な姿勢で行なえば、
決して物事を成し遂げることはできない。
「宗(そう)」は親戚、身内、同族であり、
私的で親密な関係の集まりをいう。
 
同族会社が失敗する要因は、まさにこの「同人宗においてす」で、
身内ばかりを遇する偏狭さにあるといえるだろう。
~帝王学の書~1月21日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆質素倹約の努力☆
二?(にき)をもって享(まつ)るべし。
               (山沢損)

損する時は、収入が少なく支出が多いために困窮する。
そういう時にどうするべきなのかを教えている言葉。
「?(き)」とは祭祀の器。
通常、八つ用いるがこれを二つに減らして供物を捧げる。
つまり、最も大切な供物を減らすほどの
質素倹約に努めて時を待て、というわけである。
「損して得を取れ」というが、損をしたり削減をするのは、
後に自らの利益になると山沢損(さんたくそん)の卦(か)は教えている。
~帝王学の書~1月22日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆分限を守る☆
拠(よ)るべきところにあらずして拠(よ)るときは、身必ず危うし。
                (?辞下伝)

「拠(よ)るべきところ」とは、
自分の分限にあった地位・立場・行動などをいう。
 
そういう分限を守らず、分不相応な地位や名誉を手にしたとしても、
重責に耐えられず、恥辱を受けて苦しむことになる。
 
自分の分限を大きく外せば、必ず身が危うくなる。
地位や名誉を失うだけでなく、
時に生命にも関わると強く戒めている言葉である。
~帝王学の書~1月23日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆豊かな時代にこそ☆
萃(すい)は亨(とお)る。
王(おう)有廟(ゆうびょう)に仮(いた)る。
              (沢地萃)

「萃(すい)」は「集まる」。
人が集まるところには物が集まるから、富んで盛んな時を表す。
「王(おう)有廟(ゆうびょう)に仮(いた)る」とは、
王が先祖の霊を祀る祭祀(さいし)を行う。
人心を集め、一心に願い、気を中心に集めるために行うものである。
 
人や物が集まると、欲心も集まり、奪い合いなどの争いが起こる。
また、豊かで富んだ時代は感謝の心を忘れ、人々は志を見失う。
豊かな時代こそ、気を集めて正し、引き締めて、志を立てることが大切である。
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一般の方も参加可能な「易経」講演会のお知らせです。    
どなたでもご参加いただけます

平成漢学塾
 平成23年1月30日(日)14時~16時
   (受付・開場は午後1時30分より)
 タイトル:易経に学ぶ経営術・第4(最終)講義
      「天雷无妄~自然体・無作為
     ~自然の法則に任せたら天は万物を養う」

 会 場 :岐阜市生涯学習センター大研修室
      (JR岐阜駅東・三省堂書店東隣)
 会 費 : 1,000円
 主催・事務局:岐阜東洋文化振興会
 〒502-0802 岐阜市打越492-4 山田克己
      TEL/FAX 058-231-7346
      携帯  090-8421-5191
ほとんどの私の講演は、企業や官庁関係の主催のため
 一般の方はお聴きいただけません。
 今回は、一般の方もご参加いただけます。

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『40歳からの仕事術 II』さんの日記で
易経&経営のバーチャルな対談を今年も再スタートしました。

★「江守徹の朗読で楽しむ易経入門」
 第4弾『兆しを観る~風地観・火風鼎』
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 「見る」は目に見えるモノを見る。
 「観る」は、心の目で観る。
  洞察力で観る、の意。

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