閉塞の時代~帝王学の書~2日分の易経一日一言

作成日:2011年7月26日

今日は2日分の易経一日一言です。
~帝王学の書~7月24日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆閉塞の時代☆
否はこれ人に匪(あら)ず、君子の貞(てい)に利(よ)ろしからず、
大往き小来るとは、すなわちこれ
天地交わらずして万物通ぜざるなり。
             (天地否)

天地否(てんちひ)の卦(か)は閉塞の時代を表す。
陰陽が交わらず、人々は背き合い、何も生まれないから、国も家庭も崩壊する。まさに暗黒の時代である。
「否(ひ)」は、儀式の際に神に捧げる祝詞の入れ物の「口」に「不」、
つまり蓋(ふた)をして、天との交流を断絶するという字。
天との交流を断つのは人でなしのすること。
天地否の時代は人災によりもたらされる。
~帝王学の書~7月25日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆腐敗を正す☆
甲(こう)に先立つこと三日、甲(こう)に後るること三日。
               (山風蠱)

山風蠱(さんぷうこ)の「蠱(こ)」は、皿に虫がわく象形。
組織の壊乱腐敗を意味している。
山風蠱(さんぷうこ)は、それを正す方法を説いている卦(か)。
「甲(こう)」は腐敗を一掃する時。
「三日」とあるが、三日に限るわけではない。
腐敗を改めるには、まず原因を探り、熟考して準備をし、
決行後の将来を見据えて、収拾までの手順を丁寧に踏まなければならない。
 
腐敗は一朝一夕に起こったのではない。
正すには遠大な計画が必要なのである。
『易経一日一言』(致知出版社)
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