~帝王学の書~10月23日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆盈(えい)を虧(か)きて謙に益(ま)す☆
天道は下済して光明なり。
地道は卑(ひく)くして上行す。
天道は盈(えい)を虧(か)きて謙に益(ま)し、
地道は盈(えい)を変じて謙に流(し)き、
鬼神(きしん)は盈(えい)を害して謙に福(さいわ)いし、
人道は盈(えい)を悪(にく)みて謙を好む。
謙は尊(たっと)くして光り、卑(ひ)くけれども踰(こ)ゆべからず。
君子の終りなり。
(地山謙)
易経は謙虚、謙譲、謙遜の精神を最高の徳とする。
低く謙(へりくだ)るものこそが、最も高みに至るといっている。
天は日差しや雨を地に降らせ、大地はそれを受けて、万物を育成し、
また天に上昇させて還元する。
大地はもとから低く、高い天でさえ低く謙(へりくだ)る。
また天は満ちたもの(盈)を欠けさせ、
欠けたもの(謙)を満ちるようにする。
地は山を谷に変え、また谷を山にする。
「鬼神は邪なし」という言葉があるが、
鬼神は慢心を嫌い、謙(へりくだ)る者に幸いを運ぶ。
人は、たとえ成功者であっても高慢であれば嫌い、
謙虚な人には惹かれて手を貸したいと思う。
身分が低かろうと、謙虚に生きる人を誰も蔑(さげす)みはしない。
謙虚な態度を終わりまで貫いて崩さない。
それが君子である。
「謙」の徳は終わりを飾るものである。
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『易経一日一言』(致知出版社)