~帝王学の書~1月29日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆悦(よろこ)んで艱難を進む☆
説(よろこ)びてもって民に先立つときは、民その労を忘れ、
説(よろこ)びをもって難を犯すときは、民その死を忘る。
(兌為沢)
兌為沢(だいたく)の卦(か)は悦(よろこ)ぶ、悦ばせる時を説く。
ここで教える悦びは、表面的な悦びでなく、本来的な悦びである。
上に立つ者が自ら喜んで骨折り仕事をして民を率いれば、民は労苦を忘れる。
同様にして艱難にあたれば、民は困難のために命を投げ出すことも顧みない。
甲斐のある労苦や死は、雄々しく臨むという悦びに転化するものである。