東北には朋を喪う~帝王学の書~3月3日の易経一日一言 (2)

作成日:2012年3月4日

 

 

 ~帝王学の書~3月3日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆東北には朋(とも)を喪(うしな)う☆
西南には朋(とも)を得(う)、
東北には朋(とも)を喪(うしな)うに利(よ)ろし。
西南には朋(とも)を得(う)とは、すなわち類と行けばなり。
東北には朋(とも)を喪(うしな)うとは、
すなわち終(つい)に慶びあるなり。
                  (坤為地)

西南とは温かい、柔和な人間関係を表し、陰陽の「陰」を意味する。
東北は「陽」を表し、冬の厳しさ、緊張感ある関係を表している。
「東北には朋(とも)を喪(うしな)う」を喩えるならば、
女性が嫁いで親しい家族や友人と離れ、
自分が親しんだ環境や関係を断ち切って、
夫に従い、その家に入るようなことをいう。
 
女性に限らず、新しい環境に身を投じる場合には、
過去を一旦空っぽにして、真っ新な気持ちで飛び込まないと、
決して学ぶことはできない。
また親しい者でいつまでも徒党を組んでいてはいけない。
慣れ親しんだ環境に決別(けつべつ)するのは辛いことだが、
ぬるま湯のような環境にいても人間は育たない。
そういう環境を断ち切ることで、結果的には、
周囲の人も自分も喜びを得ると教えているのである。

 

 

 

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『易経一日一言』(致知出版社)
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