ドラッカーのいう真摯さとは何か/二十歳の写真/化成~帝王学の書~9/2,3,4の易経一日一言

作成日:2015年9月1日

9月2日は高山へ、友人の講演会、高山泊。
3日は友人と共に高山から富山へ、他の友人3名と合流、夕食。
   夜は「越中八尾風の盆」へ。富山泊。
4日の午後、名古屋へ帰る。
という訳で前もって3日分の易経一日一言をUPします。
         ☆
~帝王学の書~9月2日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆親しむ☆
先王もって万国を建て諸侯を親しむ。(水地比)
古代の王は諸侯と親密な関係を築き、国を治めた。
「親」の字は、辛(鋭い刃物)で木を切るのを近くで見て、
自分も痛く感じること。
そこから、親子のように互いに大切に思い、
相手の痛みを自らのものとして感じ、助け合う関係を「親しむ」という。
 
自分の都合のいい相手、ただ楽しいだけの関係は、
本来の「親しむ」ではない。
水地比(すいちひ)は、交際の根本的なルールを説いている卦(か)。
~帝王学の書~9月3日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆天文と人文☆
天文を観てもって時変を察し、
人文を観てもって天下を化成す。(山火賁)
「天文」とは日月星辰、春夏秋冬など、天の描く美しい文様。
「人文」は文化・文明。
天文の動きを観て、時の変化を察し、人文を観察して、
物事のあり方や秩序をどう育成すべきかを考えるということ。
 
山火賁(さんかひ)の「賁(ひ)」は、飾る、飾り過ぎない、という意味。
文化・文明は人間社会の飾り物であり、
その発達によって一つの完成に至るが、
発達し過ぎると実質が空になり崩壊に至ることになる。
~帝王学の書~9月4日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆化 成☆
重明(ちょうめい)をもって正に麗(つ)けば、
すなわち天下を化成す。  (離為火)
「離」=火が二つ重なる離為火(りいか)の説く徳は、
明知をもって正しい道につき、太陽のように周囲を明るく照らすことである。
 
人間も明徳を修養して正しくあれば、風俗を感化し、
広く社会を育成する者となれると教えている。
 
感化し育成するという意味の「化成」は、多くの企業名に用いられている。
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竹村亞希子 オフィシャルサイト
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超訳・易経 自分らしく生きるためのヒント』
 (角川SSC新書)
         ☆
【ドラッカーのいう真摯さとは何か】

「君子終日乾乾(けんけん)、夕べにてき若(じゃく)たり、
あやうけれども咎(とが)なしとは、何のいいぞや。
子曰く、君子は徳に進み業(ぎょう)を修む。
忠信(ちゅうしん)は徳に進むゆえんなり。」

竹村 意訳:
朝から晩まで積極果敢に進み、夜は恐れるほどに反省する。
そうであるなら、危うい時でも咎めはないとありますが、
どういうことでしょうか。
君子を目指す者は、仕事の質の向上のために邁進(まいしん)し、
日々の業務を修めなさい。
質の向上を目指すということは、
自分をごまかさず、人をあざむかず、
経験と信頼を積むことである。
業務の責任を担って取り組めば、
その言葉にはおのずと誠心があらわれ、人に伝わるのである。
「君子は徳に進み業を修む」とあります。
これは、日々、仕事の質の向上に努め、
業を修めることだと教えています。
 
その時与えられた仕事に最善を尽くすことで、人は育ちます。
失敗や問題をそのままにしたら、業を修めたことにはなりません。
問題をおろそかにせず、対処工夫することが、
すなわち徳に進むこと、質の向上につながります。
 
乾てきの段階は、毎日毎日が同じことの繰り返しですから、
仕事への昂揚感や充実感、感動といった
モチベーションがないとマンネリに陥ってしまいます。
 
そこで「忠信は徳に進む所以(ゆえん)なり」です。
「忠」は、自分に対して嘘をつかないこと、
「信」は人に対して嘘をつかないことです。
これは嘘つきの嘘ではなく、
問題に目をつぶらないということです。
経営学者ピーター・F・ドラッカーは、
著書『マネジメント』の中で、
リーダーの条件は真摯さ(Integrity)であると語っています。
たとえば、「真摯さに欠けるものは組織を破壊する」
「(必要なものは)才能ではなく、真摯さである」
「真摯さを絶対視してはじめてまともな組織といえる」
などがあります。
この真摯さこそが、易経でいう「忠信」です。
乾てきの段階はリーダーの資質を完成させる時です。
その最も重要なものが、つねに志に忠実であり、
人に信頼される仕事をすることです。
いくら仕事ができても、これに欠けるものは
リーダーの器ではないといっているのです。
仕事に真摯に取り組めばこそ、一日の終わりに
「これでよかったのか」と本気で恐れるほどに悩み、
心配するのです。
そうであったらならマンネリ化はしません。
 
逆に問題に目をつぶるということは、たとえば、
クレームに対して「大したことではない」と、処理を怠る、
あるいは、他人の失敗だから自分は関係ないと、
見て見ぬふりをするようなことです。
 
もし、リーダーが真摯に失敗やクレームに学んでいたなら、
会社の不祥事を「うちは関係ない」と、
下請け業者のせいにしたりしないでしょう。
 
易経のいうところのマネジメントとは、
必死になって苦労して工夫を凝らし、目的を達成することです。
ですから、これができない経営者は
経営をしていないことになります。
 
乾てきの段階は、やり過ぎの時ですから、
経営者になったつもりで考えて工夫しなければいけません。
こういう中堅社員がいたら、その会社は伸びます。
 
自分では気付けない問題やミスを
知らせてきてくれるクレームはむしろありがたいものです。
苦労して工夫してクレームをなくし、
人を喜ばせることができると、
仕事をすることはこんなにも面白いものかと思えてくるはずです。
 
すると、もっといい方法はないか、
もっとお客様に喜ばれるサービスはないか、と
質を磨き高めようとします。
そのエンジンとなるのが「忠信」です。
『リーダーの易経 「兆し」を察知する力をきたえる』
      (角川SSC新書)
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★日経オーディオブック
「江守徹の朗読で楽しむ易経入門~解説:竹村亞希子」
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本棚の整理をしてたら何と二十歳の写真が出てきた!
45年も前・・・若いというより子供だな(^^;
この頃はまだ易経にも断食にもであってない。
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平成27年
★9月
5日ー夜は友川カズキのライブ
7日ー会食
8日ー会食
9日ーNHK文化センター「易経」講座
10日ー京都セミナー第2回、懇親会
11日ー会食
12日ー会食
14日ー老子の会
15日ーSAM例会
16日ーNHK文化センター「易経」講座
17日ー東京へ
18日ー致知出版社主催「易経」第3講座、終了後は名古屋へ
19日ーぎふ長良川大学「易経」講座
24日ー博多へ、博多泊
25日ー博多セミナー&懇親会、博多泊
26日ー名古屋へ
28日ー京都セミナー第3回、懇親会
30日ーNHK文化センター「易経」講座

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