~帝王学の書~1月23日から30日までの8日分『易経一日一言』(致知出版社)

作成日:2018年1月23日

​​​​​1月22日(月)は愛知県警本部で300人の幹部研修でした。
今週は講演とセミナーが連続します。
24(水)NHK文化センター名古屋易経講座、
25(木)盛和塾北大阪支部で20回目の易経講座、
26(金)​NHK文化センター大阪梅田​易経講座。
そして・・・
27(土)~30(火)の4日間は友人と能登方面へスマイルぺろり
易経一日一言を8日分を前もってUPしておきます。
いつもの日記は下記をお読みください。

【今週は講演や出張が連続/人を見る目/
  龍の話を読むコツ/30日までの8日分の易経一日一言】

https://plaza.rakuten.co.jp/anotamatebako2/diary/201801230001/
 
        ☆​

 
~帝王学の書~1月23日の『易経一日一言』(致知出版社)
   豊かな時代にこそ☆
 
萃(すい)は亨(とお)る。
王(おう)有廟(ゆうびょう)に仮(いた)る。
              (沢地萃)
 
「萃(すい)」は「集まる」。
人が集まるところには物が集まるから、富んで盛んな時を表す。
 
「王(おう)有廟(ゆうびょう)に仮(いた)る」とは、
王が先祖の霊を祀る祭祀(さいし)を行う。
人心を集め、一心に願い、気を中心に集めるために行うものである。
 
人や物が集まると、欲心も集まり、奪い合いなどの争いが起こる。
また、豊かで富んだ時代は感謝の心を忘れ、人々は志を見失う。
豊かな時代こそ、気を集めて正し、引き締めて、志を立てることが大切である。

 
 
 
         ☆
 
~帝王学の書~1月24日の『易経一日一言』(致知出版社)
   市 井(しせい)☆
 
往来(おうらい)井(せい)を井(せい)とす。
              (水風井)
 
井戸のまわりには、貧富や地位階級の別に関係なく、
あらゆる人々が往来する。
旅人も、動物も、等しく冷たく新鮮な水の恩沢を受けにやって来る。
 
庶民の社会を表す「市井(しせい)」という言葉がある。
これは古来、清く澄んだ井戸水のあるところに人が往来し、
集まり、市が立ち、村ができたことから生まれた言葉である。
 
水風井(すいふうせい)の卦(か)が表す井(せい)の徳は、
移り動かず、常に一定の清い水を湛える日用の徳。
人を選ばず、万人に用いる徳を表している。

 
 
 
         ☆
 
~帝王学の書~1月25日の『易経一日一言』(致知出版社)
   信じる力☆
 
水は流れて盈(み)たず、
険(けん)を行きてその信を失わざるなり
              (坎為水)
水の性質は流れるところがあれば流れ、
常に動いて止まることがない。
岩にぶつかろうが、険(けわ)しくとも流れ、
状況がどうであれ、その本質を失うことがない。
 
坎為水(かんいすい)の卦(か)は険難が度重なる時、
その険難から脱する術を説く。
 
どんな困難の中にあろうとも、
必ず脱することができると信じる力、状況を、
真に受け入れて前に進もうとする力が
「水」の本質、「信」である。

 
 
 
         ☆
 
~帝王学の書~1月26日の『易経一日一言』(致知出版社)
   中 孚(ちゅうふ)☆
中孚(ちゅうふ)は、豚魚(とんぎょ)にして吉なり。
                  (風沢中孚)
 
「中孚(ちゅうふ)」とは、
心の中心、真心に誠実さが満ちあふれていること。
 
「孚(ふ)」は爪と子からなり、
親鳥が卵を抱きかかえているという字。
親鳥は卵を爪で傷つけないよう、静かに動かしながら温める。
その誠心誠意の気持ちが孚(まこと)である。
 
このような誠心誠意の真心は、人々だけでなく、
豚や魚にまで通じるほど大きなものであるという。
また卵は期日を違えず孵化(ふか)することから、
「信ずる」という意味もある。

 
 
 
         ☆
 
~帝王学の書~1月27日の『易経一日一言』(致知出版社)
   牝牛(ひんぎゅう)を畜(やしな)う☆
 
牝牛を畜えば吉なり。  (離為火)
 
離為火(りいか)の「離(り)」は「離れる」の意だが、
「付く」という意味もある。
火は何かに付いて燃え上がり、光を発して輝く。
人も何かに付き随うことで能力を発揮する。
 
「離」には仕事に「就(つ)く」という意味もあり、
人間関係全般に関わる。
「牝牛」は柔順の徳の象徴。
角が己の側に湾曲していることから、
自分を客観的に省みることに喩えられる。
 
尖って攻撃的な人は付き合いにくいから、
内省し「牝牛を畜う」ことは
処世の基本ともいえる。

 
 
 
         ☆
 
~帝王学の書~1月28日の『易経一日一言』(致知出版社)
   武人(ぶじん)大君(たいくん)となる☆
眇(すがめ)にして能(よ)く視(み)るとし、
跛(あしなえ)にして能(よ)く履(ふ)むとす。
虎の尾を履(ふ)めば人を咥(くら)う。
凶なり。武人大君となる。
              (天沢履)
 
洞察力も推進力も未熟なのに、自分には力があると思い込み、
危険な道を恐いものなしで無謀に進む。
その結果、虎の尾を力任せに踏み、ガブリと食われてしまう。
凶である。
武人が大君になるのと同様、無理がある。
 
「虎」は先人の喩え。
「武人」は野心と力があり、一旦は地位と名誉を勝ち得るが、
謙虚な気持ちがなく、礼節を弁えないために虎に食われ、
やがて身を破滅させる。

 
 
 
         ☆
 
~帝王学の書~1月29日の『易経一日一言』(致知出版社)
   悦(よろこ)んで艱難を進む☆
説(よろこ)びてもって民に先立つときは、民その労を忘れ、
説びをもって難を犯すときは、民その死を忘る。
                      (兌為沢)
 
兌為沢(だいたく)の卦(か)は悦ぶ、悦ばせる時を説く。
ここで教える悦びは、表面的な悦びでなく、本来的な悦びである。
 
上に立つ者が自ら喜んで骨折り仕事をして民を率いれば、民は労苦を忘れる。
同様にして艱難にあたれば、民は困難のために命を投げ出すことも顧みない。
 
甲斐のある労苦や死は、雄々しく臨むという悦びに転化するものである。

 
 
 
         ☆
 
~帝王学の書~1月30日の『易経一日一言』(致知出版社)
 順天応人☆
天地革まって四時成り、湯武命を革めて、天に順い人に応ず。
革の時大いなるかな。(沢火革)
 
天地の気が変革して四季がなる。
夏王朝を滅ぼして殷王朝を開いた湯王、殷王朝を滅ぼして
周王朝を開いた武王の革命も天意に違わない道であり、
民衆の苦しみに応えたものであった。
 
革命には大義名分が必要である。
それが、「順天応人」。
私欲や私怨ではなく、天に従い、
民の願いに応えるような革命・改革は偉大なものである。

          『易経一日一言』(致知出版社)
 
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☆引用される場合は必ず引用元を明記されるよう、お願いします☆

 
平成30年
 
★1月
24日ーNHK文化センター「易経」講座
25日ー盛和塾北大阪易経講演&懇親会
26日ー​NHK文化センター梅田教室​1日講座第2回目
27~30日ー能登の旅
 
★2月
2日ー東京へ
3日ー銀座易経講座
6~7日ー熱海へ、超ブレイク塾「易経」応用編(年1回)
  7日ー午後は東京へ移動、SAM日本チャプター本部総会
9日ー会食

13日ー老子会
14日ーNHK文化センター「易経」講座
16日ー吉いの会
18~20日ー野沢スキー
24日ーぎふ長良川大学易経講座
28日ーNHK文化センター「易経」講座
 
 
         ☆
建仁寺の「重要文化財 雲龍図襖」が雲龍図の中では一番好きです。
重要文化財 雲龍図 海北友松筆 安土桃山時代・慶長4年(1599) 
京都・建仁寺蔵

撮影は亞 京都建仁寺にて
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