器量と度量~帝王学の書~11日間(4/25~5/5)の易経一日一言

作成日:2013年4月25日

「おさかな咥えたドラ猫が~♪」
サザエさんの歌のシャンソン歌手、
我が友人・宇野ゆう子さんの名古屋コンサート!
私が初めて銀巴里に行ったのは高校3年のとき。
ゆう子さんが自分のステージを持ったばかりでした。
なんていい歌手なんだろう…
彼女のシャンソンは聴かせます! 抜群です!!
6月6日(木)18時~
宇野ゆう子コンサート20130606 (560x800).jpg
今日の易経一日一言は11日分です。
~帝王学の書~4月25日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆正しいところに付く☆
離(り)は麗(り)なり。
日月(じつげつ)は天に麗(つ)き、百穀草木は土に麗(つ)く。
              (離為火)

「離(り)」は火を表す。
離れる、付くという意味がある。
「麗(り)」は並ぶ、くっつく。
 
日月は天にあって輝き、植物は土に付いて生育する。
同じように、人間も正しいところに付くならば、
物事が明らかになり、本来の充実を得られる。
 
火は何かに付いて燃え上がるが、
万物も正しいところに付くことで、その力を発揮すると教えている。
~帝王学の書~4月26日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆一闔(いっこう)一闢(いっぺき)☆
一闔(いっこう)一闢(いっぺき)これを変と謂(い)い、
往来窮まらざる、これを通と謂う。
                 (繋辞上伝)

変通窮まりない易の理を、一枚の扉にたとえている。
 
ある時は閉じ、ある時は開く。
これを変といい、窮まることなき往還を表す。
そして、このように物事が変化していくことを通という。
変わることによって物事は通じていく。
戸を闔(と)じて充電し、活動のエネルギーを養うのが陰の「坤(こん)」。
戸を闢(ひら)いて外に向かって積極的に活動するのが陽の「乾(けん)」。
開いたままでも閉じたままでも、物事は通じていかない。
 
人の生活も同じである。
夜は家の戸を閉じて休み、朝には戸を開いて出かけていく。
 
何でもない日常のことであるが、そうした休息と活動の陰陽作用が、
大きな変化と成長のエネルギーの源となるのである。
~帝王学の書~4月27日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆言葉には本心が表れる☆
まさに叛(そむ)かんとする者は、その辞(じ)慙(は)じ、
中心疑う者は、その辞(じ)枝(わか)る。
                 (繋辞下伝)

正しいことから離れ、背こうとする者が口にする言葉は恥辱にまみれている。
心中に疑念を抱いている者が口にする言葉はあれこれと矛盾しているものだ。
 
心の中で何を思っているか、何を謀っているのかが、言い回し一つにも表れる。
ゆえに言葉には注意すべきである、と教えているのである。
~帝王学の書~4月28日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆人物を見極める☆
丈夫(じょうぶ)に係(かか)れば、少子(しょうし)を失う。
                  (沢雷随)

信頼のおける人に随(したが)うならば、
小人との不正な関係は断ち切れる。
不正な関わりを捨てさえすれば、自分の身を保つことができる。
 
悪い仲間や人物と関わっていては、当然、
その行く末に自分の成長はない。
随うべき人物を見極めることが大切だ。
~帝王学の書~4月29日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆井戸の徳☆
井(せい)は、邑(ゆう)を改めて井(せい)を改めず。
喪うなく得るなし。
             (水風井)

水風井(すいふうせい)は
水で広く万人を潤し、養う時を表す卦(か)。
 
国や人は時とともに移り変わっても、
井戸は動かせるものではない。
また、井戸水は汲み上げても汲み上げなくても、
常に一定の水位を保っている。
 
これは、万人を養うためには
井戸のような性質が必要であることを教えている。
リーダーは損得を考えず、泰然自若として
尽きることのない徳を内に養うことだ。
~帝王学の書~4月30日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆器量と度量☆
器量とは、高い地位に相応しい対処能力であり、
度量とは、自分に対する批判でも
聞くべきものは受け入れるという心の広さである。
 
陰陽に分けるとすれば、
器量は陽の力で、度量は陰の力になる。
 
現代では能力や実績主義になり、
会社組織のリーダーは器量型が多いといわれる。
 
もちろん器量は大切である。
しかし、リーダーの真価が問われるのは、
人の能力を活かし、人を育てる度量である。
リーダーは、度量という陰の力を育てることを忘れてはならない。
~帝王学の書~5月1日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆積善の家には必ず余慶(よけい)あり☆
積善の家には必ず余慶(よけい)あり。
積不善の家には必ず余殃(よおう)あり。
        (文言伝)

この言葉は
「善を積む家には子々孫々の後まで喜びがあり、
不善を積む家には後世まで災禍がある」
という因果応報の意味で使われるが、
本来は、日々小さな善を積んでいけば必ず慶びに行き着き、
日々不善を積んでいれば必ず禍に行き着くという意味。
 
何事も積み重ねていくと層が厚くなる。
だからこそ、何を積んでいくのか、
層の薄いうちに細心の注意を払わなくてはならないという教えである。
~帝王学の書~5月2日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆小さな善を積む☆
善も積まざればもって名を成すに足らず。
悪も積まざればもって身を滅ぼすに足らず。
             (繋辞下伝)

善行を少し積んだだけでは名誉は得られない。
小さな善を日々継続して積み重ねた結果が大きな善行となり、
名誉を得ることができる。
 
悪行が身を滅ぼすに至るのも同様で、
小さな悪が積もり積もって、挙げ句の果てに、大悪となるのである。
~帝王学の書~5月3日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆口実を求める☆
頤(い)を観て自ら口実を求む。
           (山雷頤)

何によって身を立てるかを決めて、自ら自分を養うものを求める。
 
山雷頤(さんらいい)の「頤(い)」は「おとがい」で、
口、顎(あご)、養う、などの意。
自分の肉体や心、あるいは人を養うという意味も含まれる。
「自ら口実を求む」とは、まず自分自身の生活を養うこと。
また、自分が何を修養すべきかを自身で求めていくこと。
「養う」ことの基本は人を当てにしないこと。
自分自身を養えずに人を養うことなどできはしない。
~帝王学の書~5月4日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆行(おこない)を果たし徳を育(やしな)う☆
山下に出泉(いずるいずみ)あるは蒙(もう)なり。
君子もって行(おこない)を果たし徳を育(やしな)う。
               (山水蒙)

山水蒙(さんすいもう)は啓蒙を説く卦(か)。
「行(おこない)」は流れ進むこと。
 
山から出たばかりの湧き水は、最初はか細く弱いが、
他の多くの流れを受け入れ、合流してはまた流れ、
やがて大きな川へと成長し、開かれた大海へと流れ込む。      
 
同じように、早成を焦らずに
あらゆる物事を自分に取り入れながら、学び進んでいけば、
次第に蒙は啓かれ、徳は育成される。
~帝王学の書~5月5日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆軽挙妄動は失敗のもと☆
鹿(ろく)に即(つ)くに虞(ぐ)なく、ただ林中に入る。
                   (水雷屯)

鹿を追い、狩猟の道案内人(虞)もなく、
軽々しく林に入れば迷ってしまう。
鹿は利益を意味し、利に迷うことの喩え。
利益だけを目当てに儲け話に軽率に乗るのは、
林の中で迷うようなもので、決して利益は得られない。
 
つまり、自分の知らない分野で
うまく利益を得ようなどと思っても得られるものではない、
という教えになっている。
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『易経一日一言』(致知出版社)
一日一言
超訳・易経 カバーS
超訳・易経 自分らしく生きるためのヒント』
  本体価格861円(税込み)(角川SSC新書)
三省堂書店名古屋高島屋店の、新書・ビジネス書2部門において、
5月27日、ベストセラー1位に!
★5月
8日ーNHK文化センター「易経」講座
13日ー会食
16日ー会食
18~19日ー酒井会囲碁研修
21日ーSAM例会、夜は老子会
22日ーNHK文化センター「易経」講座
23日ースザンヌ女史の一日乗馬セミナー
24日ー関市で講演
25日ー名古屋へ
28日ー会食
★6月
3日ー東京へ
4日ー易経東京セミナー「超ブレイク塾」第6期応用編2回目、夜は打ち合わせ
5日ー易経東京セミナー「超ブレイク塾」第12期入門編2回目、終了後は懇親会
6日ー夜、宇野ゆう子コンサート
12日ーNHK文化センター「易経」講座
15日ー【長良川大学・岐阜東洋文化 共催】人生に生かす易経・第1講義
     【坤為地~陰の力を発揮する】
会  場 : 岐阜市生涯学習センター(JR岐阜駅東・三省堂書店東隣)
会  費 : 1,000円 (予約不要・一般参加OK)
主催・事務局 : 岐阜東洋文化振興会 山田克己
           携帯:090-8421-5191
17日ー大阪で講演
18日ー名古屋へ移動、午後はSAM例会
20日ー岐阜で会食
26日ーNHK文化センター「易経」講座
※私の講演は、企業や官庁の講演がほとんどなので、
 関係者以外の方の入場は出来ないことが多いです。
※超ブレイク塾・NHK文化センター
 東洋文化振興会・長良川大学 生涯学習(岐阜) 等の主催は
 どなたでもご参加いただけます。

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