剣道家の例~陰の力と陽の力の違い(2)/動に生ずる~帝王学の書~5月21日の易経一日一言

作成日:2012年5月22日

 超訳・易経 カバー25s 

 

超訳・易経 自分らしく生きるためのヒント』(角川SSC新書)

本体価格861円(税込み) 発売日 2012年5月10日 
 

陰の力と陽の力の違い(2)

 

剣道家である私の知人は、以前、乾為天の龍の話はまさに武道論だといって、とても感激してくれたのですが、

積極的に攻めていく剣道家がほとんどのなかで、たぐいまれな陰の力を発揮する剣道家がいることを話してくれました。    

 

数少ない剣道の最高段位、八段を取得したその師範の戦いぶりは

「力に頼らず、勝とうとしないで負けない」もので、とくに見事だといいます。

 

七十代になるというその師範も、若い頃には前へ前へと積極的に攻め入る戦い方をしていたそうですが、

あるときから試合中、ぴたっと動かなくなったそうです。

静かに空気が流れるなかで、相手が攻めてくると一瞬で勝負を決めてしまう。

その優雅でしなやかな動きは、ほれぼれするほど美しいというのです。

 

師範はいつも弟子に「先に打つな、退(さ)がるな。

手がしかけてきた時に打て」と指導しているそうです。

剣道をやったことのない私でも、それがどんなに難しいことかは想像ができます。「まさに陰の力ですね」と私も感服しました。

 

        『超訳・易経』 第三章より

 

           ☆

 

 ~帝王学の書~5月21日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆動に生ずる☆
吉凶悔吝(かいりん)とは、動に生ずる者なり。
               (?辞下伝)

禍や幸福の吉凶は、
天から降ってくるかのように錯覚している人がいるかもしれないが、
決してそうではない。
 
地位を得る(吉)と慢心して諫言(かんげん)を厭(いや)がり(吝)、
地位を失い(凶)、ようやく後悔する(悔)。
 
吉凶悔吝は自らの行動から生ずるものである。

 

 

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『易経一日一言』(致知出版社)
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