別府へ/己を捨てる~帝王学の書~4日分の易経一日一言

作成日:2011年2月20日

白馬五竜スキー場、青空の広がった爽やかなお天気でした。
これから別府へ、鉄輪温泉で講演&懇親会です。
木曜日は美味しいと評判の別の旅館に移動、鉄輪温泉を独りで楽しむ~♪
金曜日は博多へ移動、土曜日に名古屋へ帰ります。
今日の易経一日一言は4日分です。
~帝王学の書~2月16日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆己を捨てる☆
官(かん)渝(かわ)ることあり。
貞なれば吉なり
        (沢雷随)

「官(かん)渝(かわ)る」とは
上位にいた者が下位に降りて職業が変わる、立場が変わること。
立場を変えるべき時に随い、自ら下位に下る。
 
沢雷随(たくらいずい)の「随(ずい)」には、
したがう、しなう、の意味がある。
「しなう」とは柔軟に身を屈することで、「死ぬ」と同義語である。
 
しっかりと自分を持ち、その上で己を捨てる。
地位や立場、功績を捨てて、一旦死ぬ気で力を抑える。
そのくらい変化に対応して時に随えば、その意義は大きい。
~帝王学の書~2月17日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆労謙(ろうけん)す☆
労謙す。
君子終わりありて吉なり。
      (地山謙)

「労謙(ろうけん)す」とは謙虚に労する。
功労があっても誇らず、自分の地位や身分が高くなっても
謙虚さを終わりまで全うすること。
 
人は満ち足りれば、ほとんどの場合、慢心する。
謙虚さを全うすることは、なかなかできない。
 
謙虚に生きることは、いわば自分との戦いである。
これでいいと満足せずに、向上し続ける姿勢である。
~帝王学の書~2月18日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆感応(かんのう)する☆
二気(にき)感応(かんのう)して
もって相(あい)与(くみ)するなり。
           (沢山咸)

沢山咸(たくさんかん)の卦(か)の「咸(かん)」は「感」の古字。
祝詞(のりと)を収めた器の口を鍼(はり)で封じて、
神の感応を待つところから、
感通・感動・感覚・感化・感触・感和の意味が生じた。
「二気(にき)」とは陰と陽の気。
二気が交感して万物は形成される。
恋愛、結婚も二気の交感である。
もともと質が違い、反発し合う二気であればこそ、
感応し合い、相与するのである。
~帝王学の書~2月19日の『易経一日一言』(致知出版社)
☆勢いは正しく用いる☆
大壮(たいそう)は、貞(ただ)しきに利(よ)ろし。
彖(たん)に曰く、大壮(たいそう)は、
    大(だい)なる者壮(さか)んなるなり。
                 (雷天大壮)

「大壮」とは大いに壮んな時。
積極的に物事を推し進めようとする陽の力が働く時。
この勢いをコントロールするのは非常に難しい。
勢いがつき過ぎると大抵の人は道を過(あやま)つ。
バブルの時代はまさに「大壮」の時であった。
「貞(ただ)しきに利(よ)ろし」とは、
正しく固くなければ、よくないということ。
勢いが壮んな時こそ堅固に貞節を守れと教えている。
『40歳からの仕事術 II』さんの日記で
易経&経営のバーチャルな対談を今年も再スタートしました。

★「江守徹の朗読で楽しむ易経入門」
 第4弾『兆しを観る~風地観・火風鼎』
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 「見る」は目に見えるモノを見る。
 「観る」は、心の目で観る。
  洞察力で観る、の意。

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