★『サン・ジョルディの日』顛末記~続き
※十数年前、新聞に連載したエッセイを加筆修正したものです。
4月23日は『サン・ジョルディの日』!
~女性は愛する男性に本を贈り、男性は愛する女性に花を贈る~
5.「詐欺師」!?!
カタルニア政府から正式のインビテーションを受けての
スペインへの訪問だったが、決してスンナリと進んだわけでない。
ここまでこぎつけることさえ、奇跡に近い進展があったのだから、
これから先もこれまで同様に順調に進むわけがない。
われわれ三人の旅は弥次喜多まがいの珍道中であった。
さて、スペイン空港に無事到着したので、、
飛行機から降りて、空港ビルに足を運んだ。
わたしは、つい二ヶ月前にスペインに入国したばかりである。
そのときが、生まれて初めての海外旅行だったとはいえ、
一応は経験者である。
余裕のある慣れた仕草で、サッサと入国検査と税関を通過した。
で、晴れてスペインの地に足を踏み出すまでは良かったが、
後の二人、広告代理店S社のT社長と、
スペイン語に堪能な中堅社員の姿が見あたらない。
どうしたんだろう。
ま、彼らはわたしと違って海外旅行に慣れているし、
社員はスペイン語が話せるのだから、心配はいらないか…。
と、わたしは脳天気に構えていた。
しかし、待てど暮らせど二人は現れない。
30分経ったので、さすがに心配になる。
今来た道すじを逆行して戻ると、
ポツンと立ちつくしている日本人の二人連れの姿が目に入った。
どうしたんですか。 と、わたしは彼らに尋ねた。
「あ、いたんだ」と社長氏は半ば泣き顔でわたしを見つめる。
社員もほっと安堵のため息をついた。
「オレは、ハメられたと思ったんだ。
あの女、我々をスペインくんだりまで連れてきて姿を消した。
はは~ん、日本から高飛びするのにオレ達を利用したな。
どうりで…話がうますぎると思ってた。
サンジョルディなんて、初めっからなかったんじゃないのか。
本当はあの女はとんでもない詐欺師で…しかし、全部ウソの
作り話にしては出来すぎてるしな…天才詐欺師か…
もし詐欺師だったとしたら、いったい何が目的なんだろう。
オレも焼きが回ったな…、そう思っていたんだ」
とT社長がマジな顔で呟いた。
かれらの横では手荷物カウンターがクルクルと回っており、一
つだけ見慣れた旅行鞄が乗っていた。
あ、わたしのカバンだ!?
やっと状況が理解できた。
(続く)
★4月20日の『易経一日一言』(致知出版社)より
☆甘 節☆
節に甘んず。吉なり。
往けば尚ばるることあり。
(水沢節)
「甘」は中、和む、和する。
「甘節」には「苦節十年」の「苦節」の反対の意味合いがある。
苦節は美徳とされるが、苦しければ窮する。
したがって本来は「甘節」のほうが人や物事を生かし進めるのであり、
人々に尊ばれ功績をあげる「節」の道である。
節約とは我慢ではなく、やりくり・工夫であるように、
「甘節」とは、今を節するのは次に自分を活かすためと知って、
喜んで節に甘んずることをいう。
『易経一日一言』(致知出版社)
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第4弾は『兆しを観る~風地観・火風鼎』
「見る」は目に見えるモノを見る。
「観る」は、心の目で観る。
洞察力で観る、の意。